たぶせ在宅クリニック

和歌山市の訪問診療 たぶせ在宅クリニック

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在宅医療

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和歌山心不全手帳

2022年初のブログは珍しく非がんの話題です。

先日、心不全に関する勉強会に参加しました。
和歌山医大と日赤和歌山医療センターの循環器内科が協力して2年前から「和歌山心不全アラート」という取り組みをされています。
中心的役割を担っている医大の先生より、在宅分野にも普及させたいとアドバイスを求められ、私も少しだけ協力をさせて頂きました。

心不全の薬物治療は複数の新薬登場で近年大きく進歩しており、今後一層の長寿が期待されます。
そこで問題となるのが、心不全が悪くなった時にどうするのかという問題です。
また心不全は横ばいで維持出来ていても、例えば認知症や転倒骨折で寝たきりとなった場合にどうするかです。

これらの問題は今後も避けられないので、循環器内科の(特に心不全が専門の)先生方は、地域のクリニックや在宅医療との連携を模索されています。
そのアイテムとして和歌山心不全手帳が作られました。
心不全と共生するための様々な情報が載っています。
少しでも普及するように微力ながら協力させて頂きます。


訪問診療していると、自宅には様々な○○手帳が存在します。
きっちりと使っておられる方もいますが、ほとんど未使用で放置されているケースも少なくありません。

それぞれの手帳は専門家が手間暇かけて作成されていますが、使用する患者側からすると何種類も○○手帳があると不便なこともあります。
ICTで一元化するのは技術的には難しくないハズですが、高齢者が使用出来ないことが多いというジレンマも。

なかなか難しい問題ですね。
私も何人か心不全の患者さんを担当しているので、在宅医の立場としてはお一人お一人の病状や人生観に応じたアドバイスをすることを心掛けています。


 

2022-01-16 19:29:02

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2021年もありがとうございました。

2022年まで3時間を切りました。
今年の年末は例年以上に忙しく、今日も午後はずっと訪問していました。
病気には年末年始なんか全く関係ないんですよね。
それがこの仕事の辛い部分です。


さて今年は4月に神﨑先生の在宅医デビューがあり、5月からは千葉ナースも加わり、2チーム体制となりました。
開業当初はクリニックを閉めるまで私一人でするつもりでした。
人生は何があるか分かりませんね、本当に。

神経難病の患者さんを本気で担当することは想像以上に大変ですが、神﨑&千葉さんは颯爽と訪問されています。
神﨑先生が在宅医に転身してまだ7~8カ月ですが、在宅医に必須のお作法は既に習得されています。
また訪問診療以外に年単位で取り組みべき課題も既に先生には伝えています。
神﨑先生の受け持ち担当数はまだ上限に達していませんが、もう間もなく一杯になることでしょう。
そこからが神﨑先生の本当の修練が始まりますが、訪問診療&課題をこなしていく中できっと素晴らしい在宅医に成長されると考えています。


私自身はこの1年で5%くらいは成長できたと考えていますが、まだまだ自分の目標には到達していません。
コロナの影響でオンラインでの勉強会に数多く参加し、全国の素晴らしい在宅医の先輩方の講義を聞いていると、自分に不足している部分を実感出来ます。
2022年も自分の課題をしっかりと持って、反省/振り返りを行いながら日々の訪問に励みます。

ブログをご覧になっている皆様、2021年も本当にありがとうございました。
2022年もどうぞよろしくお願い致します。




仲良し兄弟にも年末年始は関係ありませんので、いつも通り暮らしています。
2022年もこのブログに登場予定ですので、猫派の皆様はお楽しみに!

2021-12-31 22:36:40

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訪問看護のチカラ

もの凄く寒いですね。
それが関係あると思うのですが、体調を崩す超高齢の方が続出しています。

先日も超高齢(90代後半)の患者さんが急に痰が増えて呼吸状態が悪くなりました。
ちょうど訪問看護師さんが来る直前だったので、看護師さんが到着後すぐに吸引処置や体位調整などを行ってから私が呼ばれ、すぐに往診しました。

呼吸はとても弱々しく、酸素濃度(SpO2)は70%前後(健康なら95~99%が普通)と極めて悪い状態です。
急変してからまだ1時間程度だったので発熱はありませんでしたが、恐らく肺炎を起こしかけていてこれから発熱もするだろうと予想しました。
家族さんに極めて厳しい状態であることを説明し、必要な治療を開始しました。

私が帰った後も担当の訪問看護師さんは残ってくれて、それからも必死の看護をされました。
家族と面談している間も、看護師さんはご本人の横にいて必要なケアをしているのを私は横目で見ていましたが、とても熱意ある必死の看護ケアでした。
今までにも同じような状況で多くの看護師さんが提供するケアを見てきましたので、そのケアの本気度は見れば分かります。

この患者さんは現在は回復されています。
回復した一番の要因は、酸素投与でもなく、抗生剤でもなく、担当看護師さんの必死のケアでした。

在宅医療というとどうしても在宅医に焦点が当たりがちです。
しかし、私は開業時から常々言っていますが、在宅医療での医師と看護師の役割分担は80%訪問看護師さん・20%在宅医であると実感しています。
極論すれば、在宅医は要所要所でご本人/家族さんへの説明と看護師さんへの指示を行い、両者(患者/家族と訪問看護師)の心の支えになれればほとんどの場合は上手く進んでいきます。
あとは何かあれば必ず24時間365日対応するという控えの立場で良いと私は思っています。
だって医者は、オムツも替えないし、吸引もしないし、清拭や入浴ケアもしないし、点滴も余程緊急な場合しか自分ではしませんよね。
在宅医療で訪問看護師さんがとても重要なことに、反論の余地はないハズです。

件の患者さんも別の訪問看護師さんであれば、すぐに亡くなっていたかもしれません。
年末に改めて訪問看護の素晴らしさを実感させてもらいました。
担当看護師さんに拍手喝采を送ります!




このブログをご覧の方から、仲良し兄弟についてもコメントを頂くことが増えました。
どんなに疲れて帰って来ても、「にゃんにゃ、帰ってきたか。ご飯ちょうだい。遊んでちょうだい。」です。
疲れが一瞬で吹っ飛びますね。
すっかり猫派になった院長です、そのうち猫耳でも付けて訪問するかも・・・。
 

2021-12-26 22:29:30

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神経内科の在宅医

神経難病の在宅医療は、がんや老衰、認知症とは全く異なる独特の世界です。
神﨑先生と一緒に働くようになって半年が過ぎ、それを実感しています。
何が違うかというと、「長い」「様々な制度利用」がキーワードです。

「長い」というのは、発症/診断までも長いですし、その後の症状/機能変化に対して必要なケア/サポートを先を見越して適宜導入することが求められます。またご本人/ご家族が長く病気と向き合っていると家族関係がこじれてしまうことも多く、それらのサポートも必要です。

「様々な制度利用」とは、神経難病には特定療養費、重度心身障害者医療費助成制度、身体障害者手帳など、病名や症状に応じて様々な制度があります。
制度を利用するために、個々の担当する役所への申請や運用管理を行う必要がありますが、かなりの手間がかかります。
これらの関わりには知識と経験が求められ、熟練者と素人では提供出来るサービス内容には雲泥の差があります。

神﨑先生は、いずれ在宅医になることを前提で病院での診断・検査・外来・入院の経験を積み、満を持して在宅へ転身されました。
私は神経内科領域の専門的指導は出来ませんので、週に1回は県外の神経内科専門の在宅クリニックで勤務しながらスキルを磨いています。

身のこなしや診察はクールですが、私に負けない熱い情熱を持って仕事に臨んでいます。
ご本人/ご家族さん、他の職種とのコミュニケーションも上手く、相手に自分の考えを無理に押し付けることもしません。
勉強は僕より遥かに熱心です。(大学は首席クラスで卒業らしいです・・・、私は再試験の常連だったような記憶が・・・)

こんな神﨑先生が就職してくれたので、私としても一人前に育てるという責任と役割があります。
その一環として、神﨑先生にはがん患者さんも担当してもらっています。

がんと神経難病は全く違うと書きましたが、奥底では繋がっている部分もあります。
従ってがんを担当することで神﨑先生の在宅医としての深みが増すと考えています。
もちろん私も神経難病の担当もしていますから、お互いの専門領域を共有することで相乗効果が期待できます。

必ずや近い将来、和歌山の在宅医療をリードする素晴らしい在宅医に成長することでしょう。
私も神﨑先生に負けないように日々励みます。




 

2021-12-19 20:16:55

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正式に業務提携しました

12月ももう半分が過ぎようとしています。
1度きりの2021年が終わってしまいますね。

8月のブログで紹介したアシテック・オコを覚えておられますか?
(なんだそれ?という方は8月22日のブログをご覧ください)
アシテック・オコは最近新聞でも取り上げられています。

神﨑先生が担当している何人もの患者さんを小林さんとコラボさせて頂き、患者さんとご家族から大好評です。
それだけでなく小林さんの活動を通じて、神﨑先生の経験値アップにも多大な貢献をしてくれています。
そこで私から小林さんに正式に業務提携の文書を交わすことを提案し、小林さんからも快諾を得ました。
この業務提携によりさらに多くの患者さんがアシテック・オコのサービスを利用することで、生活機能の改善が得られることを目的としつつ、小林さんと神﨑先生の将来性と人材育成の両面に対して、私から出来る限りのサポートをさせて頂きます。




さて、神﨑先生と一緒に仕事をするようになって半年以上が過ぎました。
今まで神﨑先生を詳しくご紹介していませんでしたので、仕事はクールにこなしますが絶対にブレない熱いハートを持つ漢・神﨑和紀を次回は取り上げたいと思います。

 

2021-12-12 23:44:00

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覚悟のコンサート

もう11月も終わりですね。
今月はとても落ち着いていて、結構休養が取れました。
ブログの回数が多いのはそのためです。

今日は数か月前に担当した患者さんのお話しです。
患者さんは40代のがん末期の方でした。
初回訪問の時はまだ比較的お元気な状態で、それまでの治療歴や家族の事などを沢山お話しされていました。

担当して1か月が過ぎ、徐々に病状が悪化していきます。
ある日の訪問でご本人とご家族が深刻な表情で私を待っていました。
何事かと思い話を聞き始めると、ご本人がコンサートに行くと希望し、ご家族は大反対していました。

ご本人は絶対に行くと強い意思で、家族を説得して欲しいと希望。
ご家族は絶対に行かせたくないと、本人を説得して欲しいと希望。
当然私は両者の気持ちが分かりますから、板挟み状態です。

ご本人は今行かなければ、次のコンサートは行けないことを覚悟の上での希望でした。
この数か月前にも同じアーティストのコンサートを予約していたそうなのですが、コロナでコンサート自体がキャンセルになったそうです。
会場は大阪で、現地で待ち合わせの親友と2人で参加するから、何かあっても大丈夫と1点張りです。

ご家族は行かせてあげたい気持ちはあるけど、移動も含めて何かあれば大変だし何よりも貴重な体力を消耗するのではと心配されています。

両者の鬼気迫る訴えの中で私は神妙な面持ちで聞いていましたが、私の頭の中はご本人の希望を叶えるにはどう家族に納得してもらうかの1点です。
幸いこの日までもご家族とは何度も顔を合わせていて、信頼関係は構築出来ていました。
そして両者に以下の条件を提示しました。

・移動は家族のクルマで移動し、本人は車内で休むこと
・大阪で何かあったら我々は自宅に行って帰りを待つので、とにかく和歌山まで帰ってくること
・一緒に参加する親友にも我々のサポート体制があることを伝えて了解を得ること

他にも細かい事を幾つかお願いしましたが、その後も話し合いを続けご家族には納得して頂けました。 

当日、ご家族は仕事を休んでドライバーをしてくれ、訪問看護師さんが家を出る前に最終サポートをして出発しました。
私はいつも以上に緊急コールを見落とさないように気を付けました。

何事もなく過ぎ、ご家族からは大阪を出発します→無事に自宅に着き、特に往診も要りませんと連絡あり。
後日訪問した際には、満足げなご本人と安堵の表情のご家族がおられ、両者から深い感謝のお言葉を頂きました。

人生の最後に大好きなアーティストの生声を聞きながら、ご本人はどんなお気持ちだったのでしょうか?
きっと人生で最高の2時間で、1曲1曲を噛みしめて聞いていたに違いありません。
でも会場の近くで車を停めて待っているご家族さんは、気が気でない2時間だったことでしょう。

コンサートからちょうど1か月後に旅立たれました。
この方に求められた私たちの役割と責任は十分に果たせたと考えています。


ご本人とご家族のそれぞれの想いや主義/主張が交錯するのが在宅医療の現場です。
いつもご本人の希望が叶う訳ではありません。
ご家族の想いが強すぎたり、病状悪化が早過ぎたりで、我々が手を尽くしてもどうにもならないケースも現実にはあります。
しかし、どんなケースでも最期までご本人とご家族に寄り添うことを諦めないことが私の方針です。




少しボケていて分かりにくいですが、2階吹き抜け部の窓際です。
人間には届かない場所なので、兄弟にとっては聖域です。
安心して寝ていますね。

2021-11-26 22:33:08

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ブログを精読して

一度きりの2021年秋がどんどん深まってますね。
今日は久しぶりに行きつけの喫茶店に高速で行ったのですが、なかなかの渋滞でした。
前回行ったのがコロナ拡大前だったので、高齢のマスターが元気か心配だったのですが、お変わりなく一安心。
来訪を喜んでくれ話しが盛り上がり、私もリフレッシュできました。


さて、このブログも開始から3年半が過ぎました。
先日、ブログの全てを印刷して何度も読み込んで、多くの質問を箇条書きにした人と会う機会がありました。
コピーの分厚さにびっくりしてブログの回数を調べてみると今回が第161回でした。
全ての質問には答えられないので、2~3つの質問をお伺いしていたのですが、このブログの特徴(目的、意義、テーマ、書き方、分かりやすさ)をしっかりと理解されていて嬉しく思いました。

ブログで書けることは限られていて、在宅ホスピスケアのほんの一端だけです。
密室医療である在宅医療をオープンにするという目的がありますが、実際には各論的/具体的な事はほとんど書けませんから、どうしても総論的/抽象的な内容になってしまいます。
たとえご本人/ご家族の許可を得ていても、プライベートな空間の写真/記事等は公開すべきではないという一部の在宅医療関係者の意見があることも私は承知しています。

様々意見がある中でも、少しでも在宅医療の理解を深まるように、いつも吟味してブログを書いています。
だから1つのブログを書くのに2~4時間くらいかかっています(かけています)。
書きあげて公開しなかった幻の内容も結構あります。

件の方は、ブログを読んで受けた第1印象と実際会った印象は変わらなかったと仰っていました。
ブログを続けて良かったと感じた瞬間でした。
さあ、次は何を書きましょうか?
しばらくお待ちくださいませ。




兄弟はしょっちゅう動きがシンクロしています。
離れて寝ていても何故か同時に起き出しますし、遊んで欲しいタイミングも同じです。
まだ1歳半ですから、今だけなのかもしれませんが、とにかく不思議です。
保護猫シンクロ選手権があれば、上位入賞できるかも・・・。

2021-11-13 22:45:40

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私の役割の本質とは

今日、とあるオンラインの会に参加しました。
和歌山から遠く離れた都市の緩和ケア病棟の事例検討でした。

1人のがん患者さんへの関わりについてプレゼンがありました。
緩和ケアの専門的な資格をお持ちの医師や看護師がとても熱心に関わっておられたのは分かったのですが、良かった点、難しかった点などの振り返りの全てが医療者目線なんです。
そこにとても違和感を持ちながら聞いていると、他にも同じ印象を持った参加者がおられました。
私やその方が、ご本人やご家族はどう感じて評価していたのか質問したのですが、残念ながら医師からも看護師からも明確なお返事はありませんでした。

私はモヤモヤしたまま事例検討は終わりましたが、自分の今の立ち位置は再認識出来ました。
これからも医療者目線だけになることのないように、気を引き締めて日々の役割に臨みます。


以前参加したオンライン勉強会で伺った緩和ケア病棟医のお言葉です。

医療者は医療の専門家であるが、患者のことは素人である。
患者は患者自身の人生の専門家である。
医療者が考える医療的最善が、必ずしも患者が望んでいる事ではない。

私の役割の本質は、医療知識を持った伴走者として訪問することです。
だから在宅医になってから白衣は1度も着ていません。
1回の訪問時間を十分に時間を取り、ご本人/ご家族とコミュニケーションをしながら一緒に方針を考えます。




在宅医の醍醐味の1つは、仕事中に四季を感じられるということです。
今年の秋もどんどん過ぎていきますね。

2021-11-07 00:09:18

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ただただ聴くですが・・・

現在の医学ではどうにもならない病状は数多くあります。
私と神﨑先生が担当している患者さんのほとんどはそういった方々です。
症状緩和と生活改善を出来る限り目指しますが、なかには全く為す術なしという方もおられます。
最近の訪問での一幕です。

あるがん患者さんで、がんの転移のために下半身麻痺でベッド上生活の方です。
上半身の動きは問題ないので、手の届く範囲に色んな物を置いています。
がんの勢いは抑えられているので、寿命はまだまだありますが、しかし自分で動くことは出来ません。
ご家族や友人達のサポートもあり、この状況でもご本人は非常に前向きに生きておられます。
私はそう思っていましたが、実はそうではありませんでした。

先日の定期訪問時、顔を見た瞬間にいつもより僅かに表情が暗いことに気付きました。
しかしその理由は分かりませんから、私は神経を研ぎ澄まして少し慎重に会話を開始しました。
いつも私の訪問を心待ちにしてくれているのですが、最近の報告をしてくれている途中で突然泣き出しました。

「もう生きているのが辛いんです」
「どんなにリハビリを頑張っても良くはならないし、(がんの進行して)お迎えが来ることもすぐにはない」
「本当は先生に言うつもりはなかったのに・・・」

表情が暗かったのは、気持ちが既に限界を超えていたのを我慢していたためでした。
大病院で下半身麻痺についてもう治療はないと言われ、私の訪問診療が始まって1カ月半。
1カ月半というのは精神的にピークが来る時期でもあります。

私には特別な能力はありませんので、下半身麻痺を治すことは出来ません。
しかしこの方の在宅医として、何をすべきかを考えて実行することは出来ます。
泣きながらでも辛い心情を話してくれたのは、信頼されている証でもあります。
その信頼に少しでも応えるためにも、丁寧に聴くことにユーモアを添えて私の役割を果たしたいといつも思っています。

聴いているうちにお顔に赤みが少しずつ戻り、退室時はいつもの表情に戻られたように私には見えました。
これが私の役割の本質なのかも・・・。



 

2021-10-28 02:06:18

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振り返ってみて

急に涼しくなりましたね。
過ごしやすいとはいえ、体調管理にご注意下さいませ。

時々私が行っていることの1つに、今までの担当した患者さんの一覧を見直すことがあります。
お一人お一人の人生最後の時期を担当させて頂いたので、皆さんに思い出があります。
中には名前だけでは思い出せない人もいますが、住所だったり家族構成だったり診療内容などで思い出します。

1年目から常に全力で仕事をしていますが、今振り返ってみると初期の患者さんでは私の経験不足を感じたり、初期と今とは考え方が変わっている部分もあることも、自分の振り返りの中で感じます。
初回から成長している部分もありますし、まだ成長出来ていない課題もあります。

私は開業当初から、ご本人とご家族をセットで担当するということを大切にしています。
でも最近、まだまだ私の家族さんのフォローが弱いと感じる場面がありました。

お看取りが近くなると、多くのご家族の不安はそれまで以上に増えます。
食べなくなり、飲まなくなり、トイレに行かなくなり、全身は日ごとに痩せます。
寝る時間も増えますから、当然本人との会話は減ります。
周囲の音が静かになる夜、ご本人の息が聞こえにくいと、「呼吸してるかしら?」と恐る恐る様子を見に行きます。
そして呼吸を確認してホッとするということを、家族さんは一晩に何回もしています。
在宅看取りを行うならこんな当たり前のことを、私は分かっているつもりでしたが実はその真の苦労を分かっていませんでした。

お一人お一人のケースから貴重な学びはありますから、それを忘れないためにも私の振り返りの時間を大切にしたいと思います。
そして私が理想とする質の高い在宅医療を追求します。


 

保護猫兄弟の片方は、この位置で寝るのが好きです。
窓枠とキャットツリーの上面には段差があるのですが、彼は全く気にならないようでよく寝ています。
窓際族ならぬ窓際猫ですね。
 

2021-10-17 23:33:29

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