たぶせ在宅クリニック

和歌山市の訪問診療 たぶせ在宅クリニック

〒640-8264 和歌山市湊桶屋町10 M&MビルA号室
TEL 073-424-0207  FAX 073-424-0300

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在宅医療

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追悼 Oさま

また更新間隔があいてしまいました、すいません。

以前から書いている通り、私とがん患者さんのお付き合い期間は、平均25日です。
しかし年に2~3人くらい100日を超える方がおられます。

Oさんは70代の男性で、真夏に病院より紹介されてきました。
がんによる腹水が溜まっていて、元気な頃の写真と比べてもかなり痩せておられます。
初回訪問の時点では、残された時間は1か月くらいかなと思っていました。

しばらくして腹水の張りが辛いということで、自宅で腹水を抜きました。
がんの腹水ですから、通常は抜いてもまた溜まることがほとんどです。
しかしOさんは1度抜いた後はなかなか溜まりませんでした。
それどころか食べる量も増えて、それと共に会話も増えました。

Oさんは石橋を叩いても渡らない慎重な性格です。
病状が落ち着いているので、外出や入浴など我々在宅スタッフが様々な提案をしても、ほとんど採用されません。
秋になり車の中からなら紅葉を楽しめる状態でしたが、Oさんは行かずじまいでした。
おしゃべりはお好きだったので、在宅スタッフとの仕事や趣味の話を楽しまれていました。

Oさんはずっと2階でお過ごしで、訪問すると玄関からすぐに2階に上がっていました。
1月2日の訪問時、いつものように玄関開けると、寒い玄関で車いすに座ったOさんが私を待っていました。
全く不意をつかれたので、私はOさんはご存命なのに、ユウレイが出たのかとめちゃめちゃビックリしました。

Oさんは奥様と笑いながら、「正月も休まず来てくれるのだから、1度くらいは玄関で先生をお迎えしようと思って」と。
完全に1本取られました。

しかしその後は急速に病状が悪化し1月中に旅立たれ、O様の担当期間は200日を超えていました。
我々に多くの学びを与えて頂いたO様のご冥福をお祈りします。


ケアマネさんを中心とした多職種向けのオンライン勉強会も継続しています。
次回(第5回)は、3月15日(月)13時~14時、テーマは「関節リウマチの基礎知識」です。
初めての方も是非ご参加下さい。
申し込みはクリニックのメールアドレスまでお願いします。
 

2021-02-23 20:24:20

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当クリニックの仲間が増えます

今年4月から医師、5月から看護師をそれぞれ1名ずつ当クリニックにお迎えすることになりました。
医師は和歌山医大脳神経内科に所属されている神﨑和紀先生で、医局の許可を頂戴したので本日正式に移籍決定となりました。

神﨑先生とは面識はなかったのですが、3年前に見学希望で連絡を頂きました。
見学に来られた時から訪問診療を希望されていましたが、まだ医師として経験が浅いこともあり、もう少し勤務医としての勉強をされた方が良いとお話ししました。
その後も定期的に見学に来られ、神﨑先生の在宅医への意欲や適性をより深く知ることが出来ました。

私として医師を常勤で雇用するというのは、易しい決断ではありません。
在宅医としての指導は全く未経験ですし、経営的な判断もあります。

しかし「在宅医の養成」は開業当初より掲げていた自分の役割の1つです。
指導することの難しさに直面することもあると思いますが、新たな挑戦が楽しみでもあります。

4月より当クリニックの第2段階・中期に移行します。
神﨑先生と、共に学び共に悩みたいと思います。
そして石田先生、木田先生とも一緒に和歌山の在宅医療の向上に貢献します。

 

2021-01-30 00:49:40

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新しい仲間が増えます

1月も相変わらず走り回っています。
気が付けばもう月末ですね。

私が医大消化器内科に所属していた12年間のうちの合計2年ほどは救急科に出向していました。
今でも同じシステムだと思うのですが、救急科には各科からの応援医師がいます。
救急科に出向すると、あらゆる分野の患者さんを診るので自分の専門領域以外も勉強することが出来、また各科からの応援医師や研修医とも仲良くなります。
自殺や事件事故などER(救急外来)での悲喜こもごもの厳しい社会の現実も経験しました。
救急科に出向していた頃は自分が在宅医になるとは想像もしていませんでしたが、結果的にその経験が今非常に役立っています。





さて昨年の石田先生に続いて、2月1日に和歌山市内に新しい在宅クリニックが開業します。
先生は医大救急科に長く所属されていて、私が救急科に出向していた時に大変お世話になりました。
在宅医としては私が少しだけ先輩なので、お返しのつもりで出来る限りのサポートをさせて頂きます。
在宅医という同じ領域の仕事が出来る仲間が増えるのは嬉しいことです。
 

2021-01-25 13:45:00

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2021年も

今年も新型コロナウイルスに翻弄される1年になりそうです。
ワクチン接種も春までに開始されますが、効果はあくまでもリスク軽減です。
根本的な解決には、治療薬の導入と感染症法における第2類から指定が外されることしかないですよね。
それまでは基本的な感染予防法しかないと思います。


日常的にお看取りを多くしていますが、ご本人とご家族に寄り添うのは難しいです。
常に寄り添うことを念頭に訪問診療を行っていますが、実際に寄り添えているかどうかは相手が決めることなので自分で評価することではありません。
在宅の医療者で「私は寄り添っています」と断言する人がいますが、果たして本当でしょうか?
100%の寄り添いなど、どれくらい出来ているのでしょうか。
もしかしたら、医療者のただの自己満足であって、患者/家族さんには評価されていない可能性もあります。

私が尊敬する外科の先生が、「今までに3000人以上手術してきたが、私の手術が真の意味で命を救ったのは5人くらいです」と講演で話されるのを伺ったことがあります。
大ベテランで超有名な先生でも、100%救えたと言い切れることは極めて難しいということです。

最近、私の訪問診療に対してお褒めの言葉を頂戴することが増えました。
もちろん嬉しいことですが、私自身は自分の理想の半分にも到達していません。
全国レベルにはまだまだ及ばないことを、私自身が身に染みてよく分かっています。

今年も自分に厳しく、在宅医としての向上心を忘れずに励みます。
皆様、どうぞ宜しくお願い致します。

 

2021-01-11 22:39:13

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今年もあと僅かです

あと数時間で2021年です。

今年1年で、58人(がん42人・非がん16人)の自宅看取りを担当し、他に10人の方が病院でお亡くなりになりました。
1件も訪問しなかった日は去年の半分以下で、本当に走りっぱなしの1年でした。
せっかく新規のご依頼頂いたのにお断りしたことも結構ありました、申し訳ありません。

12月になってからも年末年始を自宅で家族と一緒に過ごしたいという依頼が多く、
出来るだけ引き受けるために現在は自分で設定した上限を超えて担当しています。
ですので、年始もしばらくは新規依頼をお引き受けするのは難しい状況です、本当に申し訳ありません。


2021年も私にとって本業も在宅医療に関するサポート活動も盛りだくさんの1年になります。
皆様、どうぞよろしくお願い致します。
 

2020-12-31 16:42:11

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もう年末ですね

すいません、更新があいてしまいました。
今月も走りっぱなしで、もう12月末ですね。


今月はALSの方のお看取りがありました。
今までも何人かALSの方を担当しましたが、自宅看取りまで担当したのは初めてでした。
しかも当クリニックのカルテナンバー1番という開業時からずっと担当した患者さんです。

今年夏に京都でALSの事件があった際には、安楽死について患者の立場としてご本人と意見を交わしたのが忘れられません。
急速に悪化するがんとは違い、じわりじわりと進行していく症状と精神的な変化に対して、在宅スタッフとしてどのように向き合うべきかを患者さんと家族さんから教えて頂きました。
心から感謝しご冥福をお祈りするとともに、今後担当するALSの患者さんにこの経験を活かすことをお約束したいと思います。



さて、個人的に行っていた断捨離ですが、先日完遂しました。
長年手放せなかった物とも、ようやく決心してお別れしました。
これで小僧は卒業できれば良いのですが・・・まだまだ欲深いので無理でしょうね。

2020-12-26 02:28:03

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play a role in

変なタイトルを付けてみました。
「play a role in ~」を訳すと、「~の役割を果たす」という意味です。

私に求められる役割は、「病気を治して欲しい」ということは少ないです。
それでは、役割は一体何なのでしょうか?


それは、お一人お一人で違います。
直近1~2カ月に求められた役割だけでも以下のごとくです。

・何があっても絶対に入院したくない
・(入院中で)1日も早く家に帰りたい
・仕事に復帰したい
・痛みをしっかりと取って欲しい
・出来るだけ苦しみたくない
・安心して死にたい
・最後にもう1度家を建てたい
・ただただ話を聞いて欲しい
・(別居のご家族より)本人の最期の瞬間に必ず立ち会いたい

実に様々な役割を在宅医として求められます。

実現するには何が必要か?何が必要でないか?
ご本人の病状は?
今後の病状変化の予測は?
残された時間はどれくらいか?
家族の状況は?
マンパワーは足りているのか?
○○を実行するタイミングは適切か?
○○を実行する決断と責任は誰が負うのか?

限られた時間の中で、ご本人/家族と信頼関係も築きながら、あらゆることに気配りをして、
求められた役割を果たしたいと常に考えて行動しています。


初めから「○○は無理です」とは極力言わず、最善を尽くすことをいつも心掛けています。
上手くいく時もあれば、病気が待ってくれない時もあります。

病気が治らない状態の方に、希望と笑顔を届けること。
それが私の役割です。

その役割を果たすべく、私と志を同じくする多くの仲間がいます。
本当に感謝です。
自分の役割を果たせるように、まだまだ精進の日々は続きます。




今、個人的理由で断捨離にチャレンジしています。
出来るだけ処分していますが、その中でも捨てられない物もあります。
日常的に看取りをしているのに、所詮はまだまだ欲深い小僧です。
 

2020-11-29 23:47:50

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何故だか

すっかり秋ですね。
コロナの動向が心配です。

何故だか分かりませんが、看護師さんからのパート募集への応募や見学希望がここ1か月で急激に増えています。
その影響もありパート募集は終了しました。

病院勤務の方、クリニック勤務の方、休職中の方など様々で、皆さんに共通するのが「緩和ケア and/or 在宅医療に興味がある」です。
当クリニックは在宅医療を通じて緩和ケアを提供しているので、当たり前といえば当たり前ですね。

もう皆さんに1つ共通しているのが、「和歌山で緩和ケアや在宅医療を学ぶ/見学出来る施設がない」ということです。
これも当たり前で、在宅+緩和ケアをメインでしているクリニックはたった数か所しかなく、その全てが見学を受け入れてはいないからです。

看護の面でも、在宅緩和ケアは病院の緩和ケアとは全く違います。
どちらが優れているという問題ではなく、どちらにも一長一短があります。

・在宅医は訪問して何をしているのか?
・一体何が病院の医療/看護と違うのか?
・在宅における看護師の役割とは何なのか?
・在宅でも緩和ケアは提供出来るのか?
・在宅医療を提供する側(在宅医/訪問看護師)の苦労/悩みとは?
・介護負担のある家族に、我々はどういうアプローチをしているのか?

出来るだけこのブログでも情報提供していますが、ブログの発信には限界があります。
見学に来られたら、患者さんや家族さんの生の声を聞くことも可能です。

私は信念を持って在宅医療に従事していますが、それを皆さんに押し付けることは絶対に致しませんので、ご自分で判断して下さい。
1回だけでは分からないと、複数回見学に来られる方もおられます。
私の在宅緩和ケアが全てではありませんから、希望される方には他の在宅クリニックや訪問看護ステーションの見学もご紹介します。
密室医療の在宅医療を可能な限りオープンにするのも、私の役割です。


私のカバンには聴診器と血圧計しか入っていませんが、出来ることは沢山あります。
医療の原点に立ち返るのが在宅医療だと私は思っています。


見学に来られた皆さんは、「知らなかった世界を見れて本当に良かった」と感想を述べられます。
ご興味のある方、どうぞお待ちしています。

2020-11-09 01:23:00

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1年経っても

すっかり秋の気候ですね。
ちょうど良い季節は一瞬で過ぎてしまいますが・・・。

先日、1年前にお看取りをさせて頂いた方の奥様からお電話を頂きました。
ご本人は60代のがん患者さんで、私が担当したのはわずか6日間でした。
初回訪問の時点でとても厳しい状態で、ご本人とはほとんど会話は出来ず、奥様/娘さんとの会話がほとんでした。

ご本人はご自身で立ち上げた会社を成功させるのに仕事三昧で、家族との時間は非常に限られていたそうです。
家を独りで守ってきた奥様からすると、1年経っても心の整理がつかず、コロナもあってほとんど外出もされていなかったと。
最近になってようやく友人とお茶を飲む約束が出来るようになったとお話しされていました。

ご家族には長くて短い6日間だったことでしょう。
奥様の振り返りやご本人への想いを伺い、改めて労いの気持ちをお伝えしました。
電話の後半には声も明るくなり、感謝の言葉を頂戴しました。


毎日必死に生きておられる方のお傍にいるからこそ見えてくる世界があります。
お亡くなりになった方のご家族と話すことで、何が大切かを教えて頂けます。

人が生き、死ぬということは一体どういうことなのか?
私が在宅医として果たすべき役割は何なのか?


私も仕事バカと言われているくらい仕事三昧ですが、実はちゃんと趣味も楽しんでしっかりと気分転換をしています。
上記の奥様からも心配して頂きましたが、今のところ燃え尽きる予定はありませんのでご安心下さい。​




10年以上前の本です。
デーケン先生と紀伊國先生は今年相次いでお亡くなりになりました。
久しぶりに読み返してみると、改めて学びがありました。
 

2020-10-26 00:55:48

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短期のお付き合いでも

例年8月は少し暇になるのですが、今年はフル稼働でした。
夏バテ対策を念入りにしたので、幸いダウンせずに乗り切れました。
まだ残暑は続くので、油断は出来ませんね。


以前から公開しているように、がんの末期の方とのお付き合いは平均25日です。
ということは25日よりも短い方も多くおられます。
紹介の時から極めて病状が悪いと分かっているケースもあれば、予期せぬ急激な悪化でお別れするケースもあります。
どんなケースでも最大限の在宅ホスピスケアを提供させて頂きます。

病状が極めて悪いケースの紹介の場合、紹介者の方(病院の連携室スタッフや訪看さん)が凄く申し訳なさそうに連絡してくれます。
短いお付き合いになるので私に気を遣って下さるのですが、私は全く気にしません。

ご本人/家族がいくら自宅に帰りたいと希望されても、在宅医と訪看さんが見つからなければ帰れません。
これも私と訪看さんの大事な役割です。
しかも紹介当日か遅くとも翌日には自宅に帰らないと、自宅へ帰るタイミングを逃すことになります。
そういったケースにも出来るだけ即日対応させて頂きますので、遠慮なくご相談下さい。



私の大学の同級生が内科クリニックを南海 紀の川駅の近くで新規開業しました。
気さくな明るい先生ですので、お近くの方は是非どうぞ。



 

2020-09-06 12:21:14

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