たぶせ在宅クリニック

和歌山市の訪問診療 たぶせ在宅クリニック

〒640-8264 和歌山市湊桶屋町10 M&MビルA号室
TEL 073-424-0207  FAX 073-424-0300

rss

HOME»  院長のブログ»  解説

解説

  • 件 (全件)
  • 1

【解説②】がん患者さんの在宅療養期間について

がん患者さんが私のような在宅クリニックに紹介されてからお亡くなりになるまでの期間(中央値)は、皆さんどのくらいと思いますか?


約8年前と少し古いですがある全国調査では、「32日」でした。
東京で1年間勉強したがん専門の在宅クリニックでは、「30日」でした。
そして私のクリニックでは、「27日」です。

初回訪問からお看取りまで、たったの「27~32日」が現実です。
その短い期間の間に、多くのするべき事があります。

私の初回訪問は大抵1時間以上かかります。
まず私がすることは、目の前のがん患者さんに残された時間はどれくらいかを推定することです。

お看取りまでの期間を大きく分けて3つのタイプに分けることが出来ます。
①1週間以内と思われる
②1か月くらいと思われる
③1~3か月くらい思われる

①の場合は、のんびりとお互いの信頼関係を築いている時間はなく、必要な事を一気に進めないといけませんし、場合によっては初対面でとても厳しい説明を行わざる得ない時もあります。
③の場合では、慌てずにまずは信頼関係の構築から始めます。
従って初回訪問での①②③の見極めがとても大事です。
見るべきポイントは多岐に渡り、直感/感覚的な要素もありますので具体的にはここに書けませんが、大体80%くらいの確率で予想が可能です。
勤務医時代に、がんの告知→抗がん剤/緩和ケア→お看取りまで、一貫して主治医として担当した経験が非常に役立っています。


死を目前にした患者さんとその家族さんに、個々のケースに応じて臨機応変に対応しながら、少しでもお力になれることを目指しています。
 

2018-11-27 18:17:29

コメント(0)

折りたたむ

【解説】 がんの症状経過について

秋らしい気候ですね。
車の窓を開けて走ることも多くなりました。

さて、今回はがんの症状経過についてお話し致します。
がんの患者さん、ご家族よりよく聞く言葉に、「急に症状が悪くなった」「安定していたのに、最近あっという間に症状が進んだ」があります。
これは一体どういう事なんでしょうか?











このグラフは、日本人のがん患者さんの各症状の頻度をまとめたデータです。

亡くなる60日前と30日前に縦線を引くとより分かりやすいと思います。
60日前では、約40%で「痛み」を認めますが、そのほかの症状は10%前後です。
これが30日前になると、4人に1人以上に「だるさ」「食欲不振」「痛み」「便秘」「不眠」を認め、この30日間でかなり症状が増えています。
グラフをパッと見ても、60日前(特に45日前)より一気に右肩上がりで各症状が増えるのがお分かりだと思います。

これが、「急に症状が悪くなった」「安定していたのに、最近あっという間に症状が進んだ」ことの正体です。
多くの方はご存知ありませんが、がんとはこういう病気なんです。
残念ながらがんの各症状の出現自体は防ぐことが出来ませんが、各症状の緩和には手を尽くすことは可能です。

当クリニックでは、在宅における症状緩和は当然として、ご本人/ご家族に各症状の原因や対処方法を丁寧に説明させて頂きます。
 

2018-10-24 13:50:18

コメント(0)

折りたたむ

  • 件 (全件)
  • 1