たぶせ在宅クリニック 和歌山市の訪問診療

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院長コラムhead doctor’s blog

丸3年が過ぎました20.6.5

在宅医療

あっという間に3年が過ぎました。

本当に時間の経過は早いです。

この3年間、梅田より遠い場所に行ったのは、1度日帰りで東京に行っただけです。

梅田ですら3年間で6~7回くらいだと思います。

全ては自分の理想とする質の高い在宅医療を実現するための選択と集中です。

今までは本業の訪問診療以外に、在宅医療に関するあらゆる領域でのお手伝いも行ってきましたし、今後も継続していきます。

しかしこれからは、私が和歌山の在宅医療の問題点の本丸と捉えている「医師」の問題にも積極的に活動したいと思います。

信じられない人もいると思いますが、医師の業界では在宅医療は認知度/理解度はかなり低いです。

在宅医療に批判的な医師の多くが、「適当に聴診器をあてて薬を出すだけでしょ。そんなものを医療として認めない」という意見です。

以前、某大学病院の名誉教授から、私を名指しで「君のしている在宅医療や看取りなんて私は絶対に認めない」と公共の場で言われたこともあります。

この発言は極端としても、在宅医療に否定的な考えを持っている医師は数多くいます。

全く在宅医療を知らない医師も多くいます。

このような医師が主治医の患者さんは、たとえ本人が希望しても在宅医療に紹介されてくることはほとんどありません。

また在宅医療の中心を担う訪問看護師さんやケアマネさんにも厳しい態度で接するので、医師に対してアレルギーや恐怖心を抱く方も多いです。

この現状を変えていかなければ、和歌山の在宅医療の発展はあり得ません。

「10年で半人前・20年で一人前の入り口」と言われる医師の業界では、3年の実績だけでは見向きもされません。

しかしあと7~17年も待っていられないので、今から出来ることを1つずつ行動します。

この3年間、その下地を着実に作ってきました。

これから10数年間が私の在宅医としての第2段階で、この3年間以上の困難があることでしょう。

10年活動しても変化がなければ、私に能力/人望/運がないということなので、きっぱりと諦めます。

無事に第3段階(最終章)を迎えられるかは分かりませんが、自分に課した役割を果たしたいと思います。