院長コラムhead doctor’s blog
たとえ何と言われようとも25.7.7
暑い夏、真っ盛りですね。
この時期になると思い出す熱い思い出があります。
その患者さんには配偶者以外にもお身内の方が複数おられました。
患者さんの残された時間が短いとなり、ご本人と配偶者の方が在宅医療を選択されたのですが、配偶者以外のすべてのお身内が「在宅で診るなんて無謀だ」と反対されました。
配偶者の方は悩まれた結果、お身内の意見よりも本人の意見を尊重することを決心され、私が担当することになりました。
実際に在宅医療が始まっても配偶者以外のお身内の協力は一切なく、最期まで配偶者と我々在宅スタッフだけで担当し、トラブルなくお看取りとなりました。
ご本人と配偶者の方はお身内の方々と関係性は良かったそうで、在宅医療を選択したことを理解されずに大変残念がっておられました。
それどころか、ご本人が亡くなった後も配偶者の方はお身内から「何故在宅医療を選んだのか?」と責められ続けたそうです。
それを伺った際に、「私も同業者の医師から厳しい言葉を言われるんですよ」と伝えました。
これだけ在宅医療が広まった現在でも、私のような在宅医療専門の医師は他の医師から、「在宅医療なんて・・・」「在宅医なんて・・・」と馬鹿にした言葉を直接/間接を問わず言われることがあります。
その事を伝えると、「色々悩みましたがやっぱり在宅医療を選んで、そして先生に担当してもらって良かったです」と話されました。
誰か1人でも自分の選択を認めてもらえると、人は生きていけますよね。
お大師様のお言葉です。
「自身他身は一如と与(とも)に平等なり」
政治的な意見をここで述べることはありませんが、7月20日の決戦に向けて暑い熱い戦いが始まっています。
「選挙なんて・・・」「投票なんて・・・」と思わずに投票しましょうね。
特に今まで投票したことのない方、今回は投票してみませんか?
誰に投票するかは、今の日本の現状を鑑みて、見て聞いて感じるままで構いません。
