たぶせ在宅クリニック 和歌山市の訪問診療

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院長コラムhead doctor’s blog

質の高い在宅医療がもたらす変化②25.10.1

在宅医療

前回コラムで登場した訪問入浴スタッフのNさんとは、私が開業以来お付き合いさせて頂いてます。

先日のKさんの打ち上げの際にNさんから、「たぶせ在宅クリニックの患者さんを担当するようになって、仕事の度胸が増えました」と伺いました。

どういうことかというと、私は余命僅かの患者さんでも訪問入浴を希望される患者さんには主治医として許可しています。
でも余命僅かの患者さんは病状がとても悪いので、訪問入浴スタッフからするとリスクが高いです。
最悪、訪問入浴中に息を引き取ることもあるかもしれませんので、病状がとても悪い患者さんは断られることもあります。
しかし、訪問入浴を断られると、その患者さんに入浴できる術は在宅では残されていません。

Nさんとコラボし始めた当初、どうしても訪問入浴を利用したい患者さんがおられました。
ケアマネさんがNさんではない事業所に依頼したのですが、病状が悪いという理由で断れました。
それをケアマネさんから聞いて、私はNさんに電話で病状を詳しく説明して、どうしたらこの患者さんを引き受けてもらえるかを相談しました。
Nさん達が安心して入浴サービスを行える条件を伺い、それを全て了承することでなんとか引き受けて頂けました。

その患者さんは無事に訪問入浴が利用出来ました。
その後も病状の悪い患者さんはほぼ全てNさんの事業所に引き受けて頂き、現在に至るまで1度もトラブルや急変はありません。
嫌でもNさん達は経験を積むこととなり、Nさんの冒頭の発言となりました。

私は在宅医として日本一でも和歌山一でもありません。
でも常にモチベーションを高く日々の訪問と向き合うことを意識しています。
長いお付き合いの中で私とコラボする方々にもレベルアップにつながることは、私にとっても大変嬉しいことです。

ある日の穏やかな紀州の海