院長コラムhead doctor’s blog
play a role in20.11.29
変なタイトルを付けてみました。
「play a role in ~」を訳すと、「~の役割を果たす」という意味です。
私に求められる役割は、「病気を治して欲しい」ということは少ないです。
それでは、役割は一体何なのでしょうか?
それは、お一人お一人で違います。
直近1~2カ月に求められた役割だけでも以下のごとくです。
- 何があっても絶対に入院したくない
- (入院中で)1日も早く家に帰りたい
- 仕事に復帰したい
- 痛みをしっかりと取って欲しい
- 出来るだけ苦しみたくない
- 安心して死にたい
- 最後にもう1度家を建てたい
- ただただ話を聞いて欲しい
- (別居のご家族より)本人の最期の瞬間に必ず立ち会いたい
実に様々な役割を在宅医として求められます。
実現するには何が必要か?何が必要でないか?
ご本人の病状は?
今後の病状変化の予測は?
残された時間はどれくらいか?
家族の状況は?
マンパワーは足りているのか?
○○を実行するタイミングは適切か?
○○を実行する決断と責任は誰が負うのか?
限られた時間の中で、ご本人/家族と信頼関係も築きながら、あらゆることに気配りをして、
求められた役割を果たしたいと常に考えて行動しています。
初めから「○○は無理です」とは極力言わず、最善を尽くすことをいつも心掛けています。
上手くいく時もあれば、病気が待ってくれない時もあります。
病気が治らない状態の方に、希望と笑顔を届けること。
それが私の役割です。
その役割を果たすべく、私と志を同じくする多くの仲間がいます。
本当に感謝です。
自分の役割を果たせるように、まだまだ精進の日々は続きます。
今、個人的理由で断捨離にチャレンジしています。
出来るだけ処分していますが、その中でも捨てられない物もあります。
日常的に看取りをしているのに、所詮はまだまだ欲深い小僧です。