院長コラムhead doctor’s blog
ケアマネさんの認知度18.9.21
先日出席した研修会でベテランのケアマネさんから、「ある講演会で座長をしていたクリニック(内科系)の院長が、ケアマネの仕事を知らなかった。びっくりしました。」と発言されていました。
これ、よくある話しです。
私もケアマネさんの仕事内容を知ったのは大学病院を辞める1年半前くらいです。
知るきっかけは、自分が病院を辞めて在宅医療を行う決めて、在宅医療の事を調べ始めたからです。
ということは、私が今現在病院の勤務医を続けていたら知らなかったと思います。
なぜこんな事になるかといえば、病院の勤務医(特に大病院)はケアマネさんと関わることが全くと言っていいほどないからです。
大学病院時代、介護保険の主治医意見書は年に1枚程度しか書いたことがありませんでした。
書き方が分からないので上司に聞いても、上司もほとんど書いたことがないから適切な指導を受けたことがありません。
なので当時は必要十分な記載が出来ていなかったと思います。
和歌山県の場合、研修医となったほとんどは和歌山医大に就職します。
その和歌山医大ではケアマネの仕事内容や在宅医療のことを熟知している医師はほぼ皆無だと思います。
なぜなら高度先進医療を提供する大学病院では、在宅医療は最も遠い領域だからです。
これではいつまで経っても状況の改善は見込めません。
この現状を少しでも改善するため、和歌山医大の研修医センターで在宅医療の講演をさせて頂けるように近日中に研修医センター担当の教授先生と交渉させて頂きます。
もし道が開ければ、件のベテランケアマネさんにも講演して頂けるように可能性を探りたいと考えています。
5年後、今より少しでも在宅医療の普及が深まりますように!
難病の新生児、Kちゃんは無事に自宅へ退院されて、毎日必死に生きています。
訪問するたびにつぶらな瞳で見つめられ、いつも僕の胸はキュンキュンしています。
初めての小児在宅ですが、いつもとは違う形で患者さんからパワーを頂きます。
病院の小児科の先生方も在宅医と組むのは全く初めてということで、万全のフォロー体制を取って頂いています。
全員の願いである1日でも長く生き続けて欲しいです。
Kちゃんのために乳児用の一番小さい聴診器を購入しました。
大人用とはサイズが全く違いますね。