たぶせ在宅クリニック

和歌山市の訪問診療 たぶせ在宅クリニック

〒640-8264 和歌山市湊桶屋町10 M&MビルA号室
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白衣を着ない医者

私は病院を辞めて以来、医師の象徴でもある白衣を1度も着たことがありません。
このブログの写真でお気付きの方もいたかもしれません。

全国的にも白衣を着ない在宅医は増えています。
その理由は在宅医によって様々ですが、私は以下の理由で白衣を脱ぎました。

・患者さん/家族さんに不要な緊張感を与えないため
・ご近所さんに医者が来ていることを分かりにくくするため (往診車にもクリニックの名前を書いていません)

私も医師になった時は、白衣を着て颯爽と院内を歩くのが嬉しかった時代もありました。
しかしそれは単に医師の自己満足と昔からの慣習でしかありません。

白衣を着ているだけで、言いたいことが言えない人も多くおられます。
白衣を着ている人に嫌な経験をした人は、自分の家でわざわざ白衣を見たくもないでしょう。
医者が自宅に来ていることを近所に知られたくない人もおられます。

たとえ私服で訪問しても私が医者であることには変わりないのですが、極力リラックスした状態で訪問診療を受けて頂けるように配慮しています。
「医師=白衣を着ている」はあくまでも1例ですが、医師=〇〇という固定観念にとらわれず、一人一人に適した訪問診療を常に心掛けています。





いつもの診察風景ですが、白衣を着ていないこと以外にもう一つ医師と患者さんの関係で通常とは違う点があります。
皆さん、お分かりになりますか?
 

2019-01-22 23:25:42

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【解説③】医療用麻薬について

(医療用)麻薬と聞いて、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか?
個人によって様々なイメージをお持ちだと思います。

がんの疼痛や呼吸苦には医療用麻薬はかなりの効果があります。
最近では非がんの一部(心不全や呼吸不全など)にも使用することもあります。
近年日本でも使用されることが多くなっていますし、私も必要と判断した患者さんには躊躇なく使用しています。
副作用はありますが、麻薬に慣れた医師や看護師がチェックしていれば大丈夫です。

しかし今でも麻薬と聞いて嫌な顔をする方は多いです。
その大半は年配の方ですが、昔の悪いイメージが残っているからです。

「麻薬を使ったら最後で、すぐに死ぬ。」
「依存するんでしょ。幻覚や気がおかしくなるんでしょ。」
「あんな怖い薬は嫌です。」
「眠らせるために使うんでしょ。」

様々な意見が聞こえてきますが、丁寧に説明をすると多くの方は安心して、そして苦痛緩和を得て過ごされています。
残された時間を出来るだけ穏やかに過ごすために、医療用麻薬は非常に役立つ薬です。
古く間違った誤解がなくなりますように。



 

2019-01-12 12:07:00

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本年もよろしくお願い致します

明けましておめでとうございます。
今回の年末年始は体調を壊すこともなく、ゆっくりと過ごすことが出来ました。
しかしお看取りもありましたから、しっかりと自分の役割を果たせました。

さて、今年も在宅ホスピスケアを提供しながら、昨年の反省を忘れずに自分自身の在宅医療のスキルアップにも励みます。
本当に患者さん/ご家族さんから教えて頂くことばかりです。
同時に在宅医療の普及のために様々な活動を考えています。

皆さん、健康であること・毎日食事が出来ることは当たり前ではありませんよ。
お一人お一人の人生に真剣に向き合っていると、とにかく自分が健康で日々仕事が出来ることに感謝しかありません。
自分に与えられた在宅医としての「役割」を、愚直に務めたいと思います。


受け持ち患者さんが多くなっているので、ご新規の方のお引き受けが時期によっては難しいことがあります。
人数が多いと様々な無理が生じるのを昨年痛感しました。
引き受けた以上は常に自分の100%を提供したいので、受け入れ制限は継続致します。
せっかく新規のご依頼を頂戴してもお断りすることがあるとは思いますが、どうかご了承下さい。

まだまだ未熟な在宅医ですが、今年もどうぞよろしくお願い致します。


 

2019-01-04 19:42:36

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年末ですね

今週もあっという間に金曜日になってしまいました。
今日は暖かったですが、年末のせいか道路が混んでましたね。

12月29日~1月3日までの定期訪問は休みますが、緊急の時はいつも通り私が対応します。
現在担当させて頂いている患者さんとご家族さんは、安心してお過ごし下さいね。




せっかくの機会なので、この休み中に読む本を買いました。
1人院長だとどうしても考えが偏って来るので、自らを戒め在宅医としてもっと成長出来るように、先輩ドクターから学びたいと思います。
 

2018-12-21 17:46:27

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寒くなりました

今年もわずか2週間ほどですね。
毎日、訪問診療の日々が続きます。

先日の研修医センターの講演では、将来在宅医に興味のある研修医と会うことが出来ました。
それだけで私の今回の目的は達成されました。
また来年度以降も継続したいと考えています。

先日、嬉しい連絡も頂きました。
独居の70代のがん患者さんで、娘さんのいる高知県で最期を迎えたいと希望されていたケースです。

高知への引っ越し準備が整うまでの在宅医療を希望でかかりつけの病院より紹介され、初回訪問時は引っ越しを了解してくれた娘さんへの感謝の気持ちを切々と述べられました。
しかし2日後に病状が急変して、元の病院へ再入院となりました。
その後の連絡がなかったのでどうなったか分からずに心配していましたが、無事に高知県の病院に転院されたと娘さんより電話を頂きました。
私はたった2回だけの訪問でしたが、今は娘さんと一緒に過ごしていると聞いて嬉しく思います。
Mさん、人生最後の希望が叶って良かったですね。


今日は私が7~8歳の頃に遊んでいた神社の近くの患者さん宅に訪問しました。
懐かしかったので約35年ぶりにお参りして来ましたが、登って遊んだ楠もそのまま残っていました。
何をお祈りしたかは内緒です。


 

2018-12-14 17:45:46

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初めての小児在宅

以前のブログで書いた新生児(Kちゃん)の在宅医療ですが、9月中旬より開始し2か月を超えました。
重い難病のため、口からは食事を摂れず、栄養は全て胃ろうからの注入です。
体重も横ばい状態で、生後9か月を超えましたが2000gです。


私は小児科の経験はないのであくまでもサポート役で、病院の小児科医と訪問看護師さん達がメインです。
特に訪問看護師さんは難病などの小児看護の経験豊富な人たちなので、僕も安心して在宅医をお引き受けしました。

残念ながら今の医学ではKちゃんは治ることはありません。
治らないという点では末期がんの方と同じです。
毎日必死に生きているKちゃんを診ると、自分に足りない部分を教えられている感じがして本当に貴重な経験をさせて頂いています。
Kちゃんとご家族のために、自分に与えられた役割をしっかりと務めます。

 

2018-12-05 18:50:00

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在宅医がもっと増えますように

先日、将来在宅医を目指しておられる医師3年目のY先生が1日見学にお見えになり、緊急の往診も含めた計6人のバラエティーに富んだ患者さん宅へ同行訪問しました。
診察や説明だけでなく患者さん/家族さんとの距離感、訪問看護師さん/ケアマネさんへの密な連絡などを私の真横で見て頂き、多くのことを感じられたと思います。
私にとっても若い先生が見学に来てくれるのは楽しみでもあり仕事の張り合いにもなります。
Y先生、将来一緒に和歌山の在宅医として働けることを楽しみにしています。


さて、今週は和歌山の研修医の本丸である「和歌山医大 卒後臨床研修センター」で講演をさせて頂きます。
先方より頼まれたのではなく、こちらからの直談判で許可を得て講演するので、果たしてどれくらいの研修医に聞いて頂けるかは分かりません。
少しでも興味をもってもらえるように、敢えて挑戦的なタイトルにしてみました。



さあ、講演の結果はどうなるでしょうか。
うまく出来ればここで報告しますが、討ち死にしたら触れませんのでそっとしておいて下さいね。
 

2018-12-02 23:18:13

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【解説②】がん患者さんの在宅療養期間について

がん患者さんが私のような在宅クリニックに紹介されてからお亡くなりになるまでの期間(中央値)は、皆さんどのくらいと思いますか?


約8年前と少し古いですがある全国調査では、「32日」でした。
東京で1年間勉強したがん専門の在宅クリニックでは、「30日」でした。
そして私のクリニックでは、「27日」です。

初回訪問からお看取りまで、たったの「27~32日」が現実です。
その短い期間の間に、多くのするべき事があります。

私の初回訪問は大抵1時間以上かかります。
まず私がすることは、目の前のがん患者さんに残された時間はどれくらいかを推定することです。

お看取りまでの期間を大きく分けて3つのタイプに分けることが出来ます。
①1週間以内と思われる
②1か月くらいと思われる
③1~3か月くらい思われる

①の場合は、のんびりとお互いの信頼関係を築いている時間はなく、必要な事を一気に進めないといけませんし、場合によっては初対面でとても厳しい説明を行わざる得ない時もあります。
③の場合では、慌てずにまずは信頼関係の構築から始めます。
従って初回訪問での①②③の見極めがとても大事です。
見るべきポイントは多岐に渡り、直感/感覚的な要素もありますので具体的にはここに書けませんが、大体80%くらいの確率で予想が可能です。
勤務医時代に、がんの告知→抗がん剤/緩和ケア→お看取りまで、一貫して主治医として担当した経験が非常に役立っています。


死を目前にした患者さんとその家族さんに、個々のケースに応じて臨機応変に対応しながら、少しでもお力になれることを目指しています。
 

2018-11-27 18:17:29

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思い出の本

東京で在宅医療の勉強をしていた時に、一緒に働いていた看護師さんから1冊の本を頂きました。
その看護師さんは在宅看護の勉強のために働かれていましたが、残念ながらご自身の病気のために看護師を続けることができなくなりました。
職場をお辞めになる時にこの本を渡されて、「本人/家族の痛みが分かる在宅医」になって下さいと言われました。



開業してもうすぐ1年半です。
和歌山の在宅医療の「功」は当然ですが、残念ながら「罪」の部分も少しずつ見えてきました。
何事も綺麗ごとだけではないのがこの現実社会ですし、私には他人さんをどうこう言う資格はありません。
この本の花戸先生にはまだまだ遠く及びませんが、私は高い志を忘れずに日々の在宅医療に従事したいと思います。


東京で応援してくれているTさんへ
あなたから頂いた気持ちを忘れずに毎日訪問診療をしています。
僕は当分東京には行けませんが、いつか再会できる日を楽しみにしてますね。

 

2018-11-26 13:27:05

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NHKスペシャル 

先日放映されたNHKスペシャル 「人生100年時代を生きる 第2回 命の終わりと向き合うとき」を見た方も多いのでは。
内容の一部には?の部分もありましたが、概ね我々が直面している問題を正面から取り上げられていたと思います。
数年前なら放送すること自体が考えられなかった内容ですが、それだけ切羽詰まっている問題である表れですね。

日々、在宅医療を通じて人生の最終段階と看取りに関わっていますが、本当にケースバイケースです。
番組内の偉い学者先生がおっしゃることは正論ですが、現実には決して正論どおり人は考えられない事が多いです。
アドバンスト・ケア・プランニング(ACP)も常に行っていますが、すんなりと決まらないケースは多々あります。
ACPは本当に気を遣いますので、我々在宅スタッフには気力と調整力と時間が必要です。

勤務医時代には「癌の告知」を数多く行っていました。
告知の前日にはどのようにして伝えるかをケース毎に考えて実践していましたが、私にとってはACPはそれ以上に難しいです。
しかし難しいからこそやりがいもあるので、少しでもACPが上達するように学びながら経験を積みたいと思います。


件のNHKスペシャルを見逃した方、深夜ですが再放送がありますよ。
是非ご覧下さいね。
NHK総合 2018年11月28日(水)午前0時40分~1時29分
 

2018-11-20 19:32:43

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