たぶせ在宅クリニック

和歌山市の訪問診療 たぶせ在宅クリニック

〒640-8264 和歌山市湊桶屋町10 M&MビルA号室
TEL 073-424-0207  FAX 073-424-0300

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院長のブログ

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一人一人に

以前からあることですが、病院での検査や治療の説明をご本人やご家族さんが理解されていなかったり納得されていないことは多いです。
入院されていた場合は、面会制限を理由に説明自体がほとんどなされていないケースも散見されます。
逆に主治医は一生懸命に説明してくれたけど、言葉や内容が難し過ぎて分からなかったと話されるケースもあります。
こういったケースの場合は私の訪問診療は、紹介状の情報を元にまずは説明することから始まります。

普段通りに出来るだけシンプルに説明をすると、不安/不満の表情はやがて和らぎます。
たったこれだけで不眠や痛みが減ることもあります。

がん領域に限らず様々な領域で解析した遺伝子情報を元に、薬剤選択や治療方針を決定する最先端のオーダーメイド医療が隆盛を迎えています。
在宅医療ではそんな最先端医療とは無縁ですが、お一人お一人の希望に沿って医療を提供しますので、これは原始的なオーダーメイド医療と称してもいいのかもしれません。

一人として同じケースはありません。
診療ガイドラインや標準治療というものがない世界です。
だからこそ難しくも面白く、私はこの道を追求し続けます。

 

2021-05-09 23:10:17

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在宅医デビュー

今年の桜は一瞬で散り、今はツツジとハナミズキが咲いていますね。
勤務医の頃は四季を感じる事はほとんどありませんでしたが、今は街を走っていると四季がよく分かります。
在宅医になるまで、ハナミズキという名前は知っていても、どんな花でいつ咲くかは知りませんでした。


4月から入職された神﨑(かんざき)先生は、日々在宅医の研修をされています。
勤務医から在宅医への路線変更は、一見簡単に思えるかもしれませんが、真面目に取り組むならかなり大変です。
特に病院時代の習慣のほとんどは、在宅医療では不要というか邪魔になります。
病院には病院のやり方があるように、在宅にも在宅ならではの「お作法」があります。
これを知らずに在宅医をするのと、知っていて在宅医をするのでは、大きな差が出ると私は考えています。

私が東京で修行した際に、初日に病院時代の習慣は全て捨てるように言われ、その後の2週間で私の言動や所作、患者さん/家族さんとの距離感など、あらゆる事を徹底的に矯正して頂きました。
そしてそれが今、非常に役立っています。

神﨑先生にもしっかりと学んで頂き、私の後の世代の在宅医として将来活躍するために今しか経験出来ないことを学んで欲しいと考えています。
そのための環境を最大限準備して神﨑先生をお迎えしています。


こう書くと私は教える立場だけのようですが、実は私が神﨑先生から学ぶべきことが多くあります。
それはまた別の機会に書きたいと思います。



平成生まれの在宅医であり、神経内科専門としては和歌山県で初の在宅医であり、私の1番弟子です。
皆様、どうぞよろしくお願い致します。

 

2021-04-14 22:24:13

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Kちゃんが3歳になりました

先月ですが、Kちゃんが3歳になりました。
今まではずっと自宅生活でしたが、最近は時々デイサービスで外出することもあります。
デイサービス中もスタッフさん達に見守られて、ご機嫌で過ごすことが多いそうです。

彼女なりの意思表示があり、私も少し分かるようになりました。
同い年の子とは違うかもしれませんが、Kちゃんは自分のペースで毎日生きています。
引き続き訪問看護師さん達と在宅支援をさせて頂きます。


(ご家族の許可を得て公開しています)


4月と5月の増員の準備がほぼ終わりました。
開業時は増員を予定していなかったので、事務所は手狭になります。
でも新たな仲間を迎えて賑やかになるのが楽しみです。
私の新たなミッションが始まりますが、本当に有難いことです。
少数精鋭のクリニックですが、これからも我々の役割を果たします。
 

2021-03-25 06:22:48

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最近の訪問で

徐々に春の気配ですね。
お店にも人が少し増えている印象です。
今回は最近の訪問での一幕です。

数か月前にある患者さんとその子供さんと話している際に、私の祖父と親交があったということが判明しました。
私の祖父は約30年前に他界しているので、ご本人と子供さんが祖父の思い出話をするのを私は懐かしく聞いていました。

先日訪問した際に1枚の色紙を出してきて、「先生のおじいさんが描かれた水墨画です」と。
亡くなる何年前に描いた絵かは分かりませんが、最低でも30年以上経っているのに保存状態は良好です。
そして患者さんご本人から、「家の片づけ(終活)をしていて発見しました。これからは先生が持っていて下さい」と渡されました。

何十年も前に描かれた絵が、孫に戻るとは不思議なご縁です。
私は子供の頃から今でも、絵を描くのはとても苦手で下手です。
祖父の絵をじっと見ながら感じたことは、絵を描く才能は祖父からは引き継がなかったということでした。

せっかくのご縁ですから、大切に保管したいと思います。
 


 

2021-03-14 15:03:30

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追悼 Oさま

また更新間隔があいてしまいました、すいません。

以前から書いている通り、私とがん患者さんのお付き合い期間は、平均25日です。
しかし年に2~3人くらい100日を超える方がおられます。

Oさんは70代の男性で、真夏に病院より紹介されてきました。
がんによる腹水が溜まっていて、元気な頃の写真と比べてもかなり痩せておられます。
初回訪問の時点では、残された時間は1か月くらいかなと思っていました。

しばらくして腹水の張りが辛いということで、自宅で腹水を抜きました。
がんの腹水ですから、通常は抜いてもまた溜まることがほとんどです。
しかしOさんは1度抜いた後はなかなか溜まりませんでした。
それどころか食べる量も増えて、それと共に会話も増えました。

Oさんは石橋を叩いても渡らない慎重な性格です。
病状が落ち着いているので、外出や入浴など我々在宅スタッフが様々な提案をしても、ほとんど採用されません。
秋になり車の中からなら紅葉を楽しめる状態でしたが、Oさんは行かずじまいでした。
おしゃべりはお好きだったので、在宅スタッフとの仕事や趣味の話を楽しまれていました。

Oさんはずっと2階でお過ごしで、訪問すると玄関からすぐに2階に上がっていました。
1月2日の訪問時、いつものように玄関開けると、寒い玄関で車いすに座ったOさんが私を待っていました。
全く不意をつかれたので、私はOさんはご存命なのに、ユウレイが出たのかとめちゃめちゃビックリしました。

Oさんは奥様と笑いながら、「正月も休まず来てくれるのだから、1度くらいは玄関で先生をお迎えしようと思って」と。
完全に1本取られました。

しかしその後は急速に病状が悪化し1月中に旅立たれ、O様の担当期間は200日を超えていました。
我々に多くの学びを与えて頂いたO様のご冥福をお祈りします。


ケアマネさんを中心とした多職種向けのオンライン勉強会も継続しています。
次回(第5回)は、3月15日(月)13時~14時、テーマは「関節リウマチの基礎知識」です。
初めての方も是非ご参加下さい。
申し込みはクリニックのメールアドレスまでお願いします。
 

2021-02-23 20:24:20

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当クリニックの仲間が増えます

今年4月から医師、5月から看護師をそれぞれ1名ずつ当クリニックにお迎えすることになりました。
医師は和歌山医大脳神経内科に所属されている神﨑和紀先生で、医局の許可を頂戴したので本日正式に移籍決定となりました。

神﨑先生とは面識はなかったのですが、3年前に見学希望で連絡を頂きました。
見学に来られた時から訪問診療を希望されていましたが、まだ医師として経験が浅いこともあり、もう少し勤務医としての勉強をされた方が良いとお話ししました。
その後も定期的に見学に来られ、神﨑先生の在宅医への意欲や適性をより深く知ることが出来ました。

私として医師を常勤で雇用するというのは、易しい決断ではありません。
在宅医としての指導は全く未経験ですし、経営的な判断もあります。

しかし「在宅医の養成」は開業当初より掲げていた自分の役割の1つです。
指導することの難しさに直面することもあると思いますが、新たな挑戦が楽しみでもあります。

4月より当クリニックの第2段階・中期に移行します。
神﨑先生と、共に学び共に悩みたいと思います。
そして石田先生、木田先生とも一緒に和歌山の在宅医療の向上に貢献します。

 

2021-01-30 00:49:40

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新しい仲間が増えます

1月も相変わらず走り回っています。
気が付けばもう月末ですね。

私が医大消化器内科に所属していた12年間のうちの合計2年ほどは救急科に出向していました。
今でも同じシステムだと思うのですが、救急科には各科からの応援医師がいます。
救急科に出向すると、あらゆる分野の患者さんを診るので自分の専門領域以外も勉強することが出来、また各科からの応援医師や研修医とも仲良くなります。
自殺や事件事故などER(救急外来)での悲喜こもごもの厳しい社会の現実も経験しました。
救急科に出向していた頃は自分が在宅医になるとは想像もしていませんでしたが、結果的にその経験が今非常に役立っています。





さて昨年の石田先生に続いて、2月1日に和歌山市内に新しい在宅クリニックが開業します。
先生は医大救急科に長く所属されていて、私が救急科に出向していた時に大変お世話になりました。
在宅医としては私が少しだけ先輩なので、お返しのつもりで出来る限りのサポートをさせて頂きます。
在宅医という同じ領域の仕事が出来る仲間が増えるのは嬉しいことです。
 

2021-01-25 13:45:00

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2021年も

今年も新型コロナウイルスに翻弄される1年になりそうです。
ワクチン接種も春までに開始されますが、効果はあくまでもリスク軽減です。
根本的な解決には、治療薬の導入と感染症法における第2類から指定が外されることしかないですよね。
それまでは基本的な感染予防法しかないと思います。


日常的にお看取りを多くしていますが、ご本人とご家族に寄り添うのは難しいです。
常に寄り添うことを念頭に訪問診療を行っていますが、実際に寄り添えているかどうかは相手が決めることなので自分で評価することではありません。
在宅の医療者で「私は寄り添っています」と断言する人がいますが、果たして本当でしょうか?
100%の寄り添いなど、どれくらい出来ているのでしょうか。
もしかしたら、医療者のただの自己満足であって、患者/家族さんには評価されていない可能性もあります。

私が尊敬する外科の先生が、「今までに3000人以上手術してきたが、私の手術が真の意味で命を救ったのは5人くらいです」と講演で話されるのを伺ったことがあります。
大ベテランで超有名な先生でも、100%救えたと言い切れることは極めて難しいということです。

最近、私の訪問診療に対してお褒めの言葉を頂戴することが増えました。
もちろん嬉しいことですが、私自身は自分の理想の半分にも到達していません。
全国レベルにはまだまだ及ばないことを、私自身が身に染みてよく分かっています。

今年も自分に厳しく、在宅医としての向上心を忘れずに励みます。
皆様、どうぞ宜しくお願い致します。

 

2021-01-11 22:39:13

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今年もあと僅かです

あと数時間で2021年です。

今年1年で、58人(がん42人・非がん16人)の自宅看取りを担当し、他に10人の方が病院でお亡くなりになりました。
1件も訪問しなかった日は去年の半分以下で、本当に走りっぱなしの1年でした。
せっかく新規のご依頼頂いたのにお断りしたことも結構ありました、申し訳ありません。

12月になってからも年末年始を自宅で家族と一緒に過ごしたいという依頼が多く、
出来るだけ引き受けるために現在は自分で設定した上限を超えて担当しています。
ですので、年始もしばらくは新規依頼をお引き受けするのは難しい状況です、本当に申し訳ありません。


2021年も私にとって本業も在宅医療に関するサポート活動も盛りだくさんの1年になります。
皆様、どうぞよろしくお願い致します。
 

2020-12-31 16:42:11

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もう年末ですね

すいません、更新があいてしまいました。
今月も走りっぱなしで、もう12月末ですね。


今月はALSの方のお看取りがありました。
今までも何人かALSの方を担当しましたが、自宅看取りまで担当したのは初めてでした。
しかも当クリニックのカルテナンバー1番という開業時からずっと担当した患者さんです。

今年夏に京都でALSの事件があった際には、安楽死について患者の立場としてご本人と意見を交わしたのが忘れられません。
急速に悪化するがんとは違い、じわりじわりと進行していく症状と精神的な変化に対して、在宅スタッフとしてどのように向き合うべきかを患者さんと家族さんから教えて頂きました。
心から感謝しご冥福をお祈りするとともに、今後担当するALSの患者さんにこの経験を活かすことをお約束したいと思います。



さて、個人的に行っていた断捨離ですが、先日完遂しました。
長年手放せなかった物とも、ようやく決心してお別れしました。
これで小僧は卒業できれば良いのですが・・・まだまだ欲深いので無理でしょうね。

2020-12-26 02:28:03

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