院長コラムhead doctor’s blog
和歌山心不全手帳22.1.16
2022年初のブログは珍しく非がんの話題です。
先日、心不全に関する勉強会に参加しました。
和歌山医大と日赤和歌山医療センターの循環器内科が協力して2年前から「和歌山心不全アラート」という取り組みをされています。
中心的役割を担っている医大の先生より、在宅分野にも普及させたいとアドバイスを求められ、私も少しだけ協力をさせて頂きました。
心不全の薬物治療は複数の新薬登場で近年大きく進歩しており、今後一層の長寿が期待されます。
そこで問題となるのが、心不全が悪くなった時にどうするのかという問題です。
また心不全は横ばいで維持出来ていても、例えば認知症や転倒骨折で寝たきりとなった場合にどうするかです。
これらの問題は今後も避けられないので、循環器内科の(特に心不全が専門の)先生方は、地域のクリニックや在宅医療との連携を模索されています。
そのアイテムとして和歌山心不全手帳が作られました。
心不全と共生するための様々な情報が載っています。
少しでも普及するように微力ながら協力させて頂きます。
訪問診療していると、自宅には様々な○○手帳が存在します。
きっちりと使っておられる方もいますが、ほとんど未使用で放置されているケースも少なくありません。
それぞれの手帳は専門家が手間暇かけて作成されていますが、使用する患者側からすると何種類も○○手帳があると不便なこともあります。
ICTで一元化するのは技術的には難しくないハズですが、高齢者が使用出来ないことが多いというジレンマも。
なかなか難しい問題ですね。
私も何人か心不全の患者さんを担当しているので、在宅医の立場としてはお一人お一人の病状や人生観に応じたアドバイスをすることを心掛けています。
